メンバー紹介
Member Introductions

折原 有実 Yumi Orihara

折原 有実 Yumi Orihara

 私は2016年に上智大学大学院日本語教育学コースに入学し、同年の夏に初めてボスニアを訪れました。現地では、ボランティアで3週間日本語を教え、そのとき多くのボスニアの人々が日本の文化や言葉に関心を持っていることに驚きました。そして、もっとボスニアの人々が日本を知ることができる場を作れたらと思うようになりました。2017年、2018年には派遣学生として、サラエボ大学での夏季日本語プログラムに参加しました。前年度の反省を活かしながらコースデザイン、授業内容等の検討を行い、ボスニアで日本語を学ぶ人たちのニーズに応えたプログラム作りを目指しました。滞在中は、ボスニアの人々とお互いの文化や習慣、考え方について話したり、体験する機会もありました。ただ日本語を教えるだけではなく、私もボスニアについて知ることで、相互理解を深めることができたと感じました。このプログラムを通して、日本語教師としてのスキル、そして「相手を知る」ことの大切さを学びました。

宮本 理子 Ayako Miyamoto

宮本 理子 Ayako Miyamoto

 プログラム参加前、サラエボは「紛争」のイメージが強く、安全面に少し不安を抱えながら訪れましたが、到着後すぐにそのイメージは変わりました。一方で、現地で生活したり、日本語プログラムのクラスで学生と交流したりする中で、サラエボには、教育の機会が奪われかねないという厳しい現実に直面している方々も多いと実感しました。また、特に日本語のクラスで文化や生活について意見交換をした際、彼らの価値観や考え方が、宗教や「古くない」歴史と密接に結びついており、それを理解することが、サラエボで日本語教育をする上で重要な役割を占めるとも思いました。このような経験をするうちに、サラエボという国の歴史や文化、宗教などをもっと知りたいと思うようになり、日本以外の国で、同じようなバックグラウンドを持つ方々に日本語を教えることの楽しさや醍醐味も感じました。

今城 雪子 Yukiko Imashiro

今城 雪子 Yukiko Imashiro

 日本語教育学コース修士2年の今城雪子です。学部ではフランス語を専攻し、日本語教育もあわせて学んできました。今は大学院の日本語教育学コースで、中間言語語用論の分野を専門にしています。2017年度と2018年度にプロジェクトに参加し、2年ともビギナーコースと上級のクラスを受け持ちました。現在は日本語学校で教えていますが、海外で教えるのは初めての経験で、互いの言語の違いから語学に対する姿勢の違いまで多くのことに気づかされました。1年目の反省点は、2年目により学生さんたちのニーズに合った授業を提案するために生かすことができたと思っています。また、サラエボ大学・東サラエボ大学で日本文化を紹介したジャパンデーや、サラエボ大学で行われた異文化コミュニケーションに関するワークショップに関われたことも大変貴重な経験になりました。

松下 瑛里夏 Erina Matsushita

松下 瑛里夏 Erina Matsushita

 日本語教育学コース1年の松下瑛里夏です。大学二年時から日本語教育を学び、現在は大学院に通いながら国内の日本語学校で教えています。2018年度に初めてプロジェクトに参加させて頂きました。海外で教えることに加え、コースシラバスを作成することも初めてで、最初は本当に手探りの状態でした。初対面の学生さん達とのクラスでは予想外のことや新しい気づきが絶えることなく、毎回の授業を終えるたびに次回の内容を練り直したりして、3週間はあっという間に過ぎていきました。しかし短期間だからこそ、教師も含め参加者同士の繋がりを大事にするようなコミュニケーション活動にしたいと思い、自分も楽しみながら授業を考えることができました。プロジェクトが終わった今でも学生さんから質問等のメールをもらうことがあり、とても嬉しく思っています。反省の連続ではありましたが、なんとかやり遂げた経験は、今後の自分の財産になったと思っています。貴重な経験の場を頂けたことに、とても感謝しています。